London Business School (Sloan MSc) 留学日誌 (2008-2009):世相
関西地区で流行の兆しが見えてから、国内出張を手控えること、時差通勤を奨励、顧客訪問なども控えること、などの通達が勤務先で流れていた。
ここ英国でも感染者が発見されてから、何回か報道をにぎわせたこともあったが、最近ではめっきりそういう報道も減り、むしろ国会議員の公費乱用スキャンダルの方がヘッドラインを飾っている。
WHO(世界保健機構)の日次報告を見ると、英国を含む欧州の感染者の増加は収まっているようで、日本のここ数日の増加は目を見張るものがある。
あまり不安に駆られてパラノイアに陥るよりかは、季節性のインフルエンザ対策に基軸を移すと厚生労働省が先日発表したとおり、冷静に通常インフルエンザが流行した際同様に対処すればよいのではないか?
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対策というとまずマスク着用というのが、小生の頭に真っ先に浮かんだ。別にインフルエンザがなくても日本にいるときは、風邪をひいたとき、花粉症に悩まされたとき、また空気が乾燥しているところにいる際には"何のためらいもなく"マスクを着用してきた。
ただしこちらに来て気付いたのが、マスクに対する人の意識の差だ。
よっぽどのことがない限り、というか恐らくほとんどのケースでこちらの人はマスクをしない。surgical mask(医療用マスク)というくらいだから、医者など業務上必要な人だけが着用するという観念がある。通常、Bootsなどの薬局でもマスクは売っているところを見たことがない。
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小生は飛行機に乗るときに空気の乾燥でのどが痛くなるのが嫌なので、いつもマスクをしている。昨年末に上海にクラスのメンバーと出張した際に、マスクをしている小生の姿を見て、クラスメートの多くがギョッとした表情をしていたのを思い出した。「病気になったの?」などと怪訝な様子で聞かれることもあった。
これに表徴されるとおり、少なくても欧米では一般人がマスクをする習慣がないので、日本で多くの人が特に感染しているわけでもないのにマスクをしている姿を見るとどうも理解に苦しむようだ。
京都の修学旅行生がマスクをしている様子:AFP報道より
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ここで問題提起をしたいのは、
まず①マスクに予防効果があるのかどうか、
また②周囲がマスクをし始めるとマスクをしていないと気まずい思いをしてしまう雰囲気がある
という点だ。
第一の点について、英国のNHS(英国保険サービス)のQ&Aを参考にしたい。
・一般の人がマスク着用により感染予防効果を得るという確たる証拠はない
・マスクをするにしても、正しく使用しないことによるリスクも考えなければならない
例)マスクの外側を触ったり、古いマスクを定期的に捨てないことによる感染リスク
マスクをすればもう安心という安堵感から、根本的な予防策や感染後対策をおろそかにしてしまうこと
予防策・対策:手洗い、洗顔などにより衛生環境を保つ、ティッシュでくしゃみの飛散を防ぐ、人ごみを避ける、自宅療養、
・マスクを予防策としている国も散見されるが、それは生活習慣や文化の差によるものであり、英国ではそれはあてはまらない。
第二の点は、長年積み上げてきた「文化」の問題でもあるので、一朝一夕に解決はしないだろうが、人々が不安に刈られることなく、冷静に対処するに尽きるだろう。政府当局、メディアも積極的に正しい情報の流布に勤めるべきだ。日経BPの記事「新型インフル、騒ぎすぎの代償」にも書かれていたが、マスクに関してはあまりにもヒステリーになりすぎている感覚がする。
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